子連れ出勤に反対賛成?メリットはあるが課題が山積み
2019.04.25
外国ではさほど珍しいことではなくなってきている「子連れ出勤」。
最近では日本の政府も「子連れ出勤」を推奨していますが、世間では子連れ出勤に反対する意見が目立つ状態です。
この記事では、政府が子連れ出勤を推奨する理由やメリット、今後の課題を紹介します。
日本政府は、2019年の1月に「子連れ出勤」を後押しすると発表しました。
日本政府は子連れ出勤に対して慎重な態度を続けていましたが、なぜここで「後押しする」ことに意見を変えたのでしょうか。
それは、少子化対策担当相の宮腰光寛氏が、子連れ出勤を取り入れているメーカーを視察したことがきっかけ。
宮腰氏は母親と一緒に過ごす子供達がとても幸せそうにしているのを見て、「子連れ出勤を後押しする必要がある」と考えたそうです。
子連れ出勤にはいくつものメリットがあります。
ひとつは宮腰少子化対策担当相の意見のように、幼い子供が母親と一緒にいることで、母親の愛情を肌で感じながら日々過ごせるということ。
もうひとつの大きなメリットは、保育園の空きがなく仕事に復帰できないママたちが、自分の好きなタイミングで仕事に復帰できるということです。
キャリアウーマンにとって、仕事を長く離れるのは不安を伴いストレスもたまっていくでしょう。
ストレスがたまった状態で子供に接することで、子供に悪影響を与えてしまう可能性もあります。
最悪のケースでは、自分の子供に暴力をふるって痛めつけてしまうほど追い詰められる人も出てくるかもしれません。
子連れ出勤のメリットは会社の方にもあります。
育児中でも働きたい人は多いため、人員を集めやすかったり、育休後に職場に戻ってきてくれる可能性が高かったりといったメリットです。
子連れ出勤反対者の意見には、どのようなものがあるのかみてみましょう。
・子連れ出勤を後押しするなら、保育園を先に拡充してほしい
・本人だけでなく周りの人も仕事に集中できない
・子供にとって、良い環境とは思えない
・職場の人に迷惑がかかる
どの意見も納得いくものですが、新しいことを起こすときはできない理由をあげていては全く前に進まないという側面もあります。
どうやったらこれらの懸念をなくせるかを考えることが、重要なポイントと言えます。
子連れ出勤にはメリットもありますが、検討が必要な事項は山積みです。
例えば以下のようなことが挙げられます。
・子連れ出勤は母親だけ?父親も可能か?
・どの職種でも子連れ出勤可能?
・何歳まで子連れ出勤が可能?
・設備投資など企業の負担に対する補助は?
・子連れ出勤している人としていない人で仕事量の不公平をどう解決するか
・子連れ出勤の間の給与額は?
子連れ出勤を取り入れることで、多大な損失や負担を請け負う人が出てきては意味がありません。
すべての人にとって「ベスト」ではなくても、「OK」な制度にする必要があります。
子連れ出勤は、子連れ出勤をする本人だけでなく、同僚や会社全体を巻き込む制度です。
中には子供が嫌いな社員もいるでしょう。そのような人は全く仕事に集中できないかもしれません。
子連れ出勤する社員だけでなく、すべての社員が等しく快適に仕事をするためには、大きな設備投資をする必要も出てきます。
このように、子連れ出勤で解決しないといけない懸念事項は多くあります。しかし、実際に取り入れている会社がある以上は不可能ではないということです。
キャリアウーマンでも安心して子供を作るために、また子供にとってより良い環境を作るために子連れ出勤が役に立つならば、政府がどんどん推進していってもらいたいものです。
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