「ノー残業デー」は機能していますか?
2019.03.28
「ノー残業デー」という言葉がでた当時は衝撃を受けた人もいたと思いますが、今ではすっかり誰でも知っている言葉となりました。
ノー残業デーを取り入れることが常識になった今、ノー残業デーがどのように活用されているのか、またどのような課題が出てきているのか説明していきます。
まずは、ノー残業デーの実態についてみていきましょう。
ノー残業デーという言葉は有名になり、常識のように語られていますが、現場では本当に取り入れられているのかが気になるところです。
調査会社マクロミルの調査によると、勤務先で何らかの「労働時間を減らすための取り組みがある」と回答した人は、66%に達したということ。
半分以上の会社が実際に「ノー残業デー」もしくはそれに相当するような労働時間の削減に取り組んでいるということが分かりました。
その中でも、「ノー残業デー」の実施率は約40%と比較的高い数値になっています。
しかし、裏を返せば44%の会社は「ノー残業デー」はおろか、労働時間削減に対する取り組みを何もしていないということ。
ノー残業デーが定めてあっても、実際には誰も定時で帰宅していないという場合もあります。
一度は決めた「ノー残業デー」が形骸化しないためのポイントを次でみていきましょう。
ノー残業デーを設定していても、ほとんどの人が実際に定時に帰宅できない場合は、以下のような理由があげられます。
・上司が帰宅しないため部下も帰宅できない
ルールを決めたならば、一番に実践して手本を見せないといけないのが上司。しかし、中には仕事に区切りをつけて帰ることが、なかなかできない人もいます。
上司が帰らなければ、部下が帰りにくくなるのは当たり前です。また、上司が仕事をしているということは、部下に仕事が回ってくる場合が多いので帰りたくても帰れません。
・定時内に終われる仕事量ではない
仕事の量と従業員の数のバランスが適当ではないため、定時内に仕事を終わらせるのは不可能という場合があります。
ノー残業デーに無理に早く帰宅しても、他の日にしわ寄せがいくだけであれば、ノー残業デーの意味は全くないと言えます。
従業員を増やす、または仕事の効率化を測る必要があるかもしれません。
ノー残業デーは従業員だけにメリットがあるものではなく、雇い主にも大きなメリットがあります。
・コストが削減できる
従業員の残業が減るということは、会社のコストを削減できるということ。
無駄な残業が減り、時間ないに効率よく仕事を終わらせるという意識も生まれやすくなります。
・従業員の私生活が充実することで仕事に好影響が出る
残業が多くプライベートなことをする時間が全くないと、多くの人はストレスを感じます。
ストレスがたまった状態で仕事をしても、高いパフォーマンスをあげることは難しいものです。
自分の好きなことをできる時間があると心に余裕が生まれ、仕事もリラックスして行うことができます。
ノー残業デーの実態や問題点、またメリットについて解説しました。
記事の内容をまとめると下記のようになります。
・ノー残業デーなどの労働時間削減を行なっている会社は半数以上
・ノー残業デーが形骸化している会社もある
・ノー残業デーは従業員と雇い主の両方にメリットがある
・ノー残業デーを作ることで従業員の私生活が充実する
・私生活が充実することで、仕事の効率もアップ
雇う方と雇われる方の両方にメリットのあるノー残業デー。
まだ取り入れていない会社は早速取り入れ、すでに取り入れている会社は形骸化しないように対策を立ててみませんか?
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