空気が乾燥する冬に起こりやすい体の不調とは?乾燥対策についてもご紹介

2021.02.14

冬は空気が乾燥しやすい季節です。空気が乾燥し室内の湿度が下がると、体にさまざまな不調をもたらします。

さらに、湿度の低い乾燥した室内ではウイルスが空気中を浮遊しやすいので、感染症にかかりやすく重病化する恐れもあります。

今回は、乾燥が引き起こす体の不調や乾燥対策についてご紹介いたします。

乾燥が引き起こす体の不調とは?

空気の乾燥が引き起こす、さまざまな体の不調を以下に挙げていきます。

・肌荒れや唇のわれ
空気中の水分が少ないことで、肌や唇の水分量が低下し、かさつきやひび割れを引き起こします。また、肌がかゆいと感じることもあります。

冬は汗をかきにくく、皮脂や汗で作られる「皮脂膜」が機能しないことで、肌のバリア機能がうまく働かず、外的要因に直接さらされた皮膚にかゆみの症状が発生するのです。

・感染症にかかりやすい
空気が乾燥していると、水分を含みにくくなったウイルスは空気中を長い時間浮遊できるようになります。空気中に漂っているウイルスの数が増えることで私たちの鼻や口から体内に侵入しやすくなります。

また、空気が乾燥すると鼻や喉の粘膜も乾燥します。冷たく乾燥した空気の刺激で粘膜は炎症を起こし、防御機能が低下するために、ウイルスが付着し喉の痛みなどの症状を引き起こします。

最適な室内の湿度とは?

最適な室内の湿度は40~60%だといわれています。40%以下になると肌や唇、目や喉が乾燥し不調を感じます。しかし、湿度が60%を超えると、今度は菌の温床になり、カビが発生しやすくなります。

温度によって空気が含むことができる水分量は違うので、暖房器具の温度設定に注意しましょう。室内は暖めすぎず、設定温度は20度くらいにしましょう。

室内の湿度を上げる方法

・加湿器を使う
加湿器は、最も簡単に室内の湿度を上げる方法です。加湿することで体感温度も上がり、適度な潤いがあり快適に過ごせます。

しかし、加湿器の内部は菌やカビが繁殖しやすく、手入れをせず使い続けると逆効果です。こまめな水の交換やタンクの洗浄を心がけましょう。

・塗れた衣類やタオルを干す
自宅であれば洗濯物を室内に干しておくだけで、乾く過程で水分が放出され、湿度を上げることができます。洗濯物も乾きやすくなり、湿度も上がるので一石二鳥です。

オフィスや寝室など洗濯物を干せない場所では、濡らしたタオルを近くに置いておくだけでも加湿効果があります。

・空気を入れ替える
冬は寒さ対策のために、天気に関わらず窓やドアを閉め切っていることが多くなります。ましてや雨の日に窓を開け換気する人はあまりいないものです。しかし暖房をきかせ、乾燥した室内よりも、こんな日は外の方が湿度が高いことに着目してみましょう。

天気がよくない日こそ、窓を開け室内の湿度を調整するチャンスです。窓やドアを開けて室内の空気を入れ替えましょう。

もちろん雨の日だけでなく、晴れの日は空気を入れ替えることで、汚れた空気を循環させると共にウイルスを屋外へと排出する効果があります。

・お風呂のドアを開ける
自宅の場合は、お風呂やシャワーの後にドアを開けておくことで、蒸気が流れこんできます。

前夜に湯船につかった際のお湯を張ったままドアを開けておくだけでも、湿度を上げることが可能です。

体内の水分不足にも注意

冬は喉の渇きを感じにくく、トイレに行くのが寒いからと水分をとらない傾向にあります。どんなに室内の湿度を上げても、体内の水分が不足していては、肌が乾燥したり、体調不良を起こしたりしてしまいます。

冬こそこまめな水分補給が大切です。

摂取する飲料の種類にも注意してみましょう。利尿作用があるお茶やコーヒーでは水分は逆に体内から排出されやすくなってしまいます。

摂取する水分は、白湯や麦茶、ルイボスティーなど、ノンカフェインの温かいお茶などが最適です。また爽快感や喉ごしを感じたい、という人には、炭酸水がよいでしょう。はちみつを炭酸水で割り生姜を入れると、味に変化があり体も温まるのでおすすめです。

まとめ

空気が乾燥すると、肌や唇が乾燥し、肌トラブルの原因になります。さらに喉や鼻の粘膜が乾燥し炎症が引き起こされると、免疫力の下がる冬場などは、とくにウイルスに感染しやすくなります。

室内の湿度を40~60%に保ち、1時間に1回は換気を行いましょう。最適な湿度を知るために、湿度計を置いてこまめにチェックすることも大切です。

乾燥による体の不調を起こさないためにも、自分に合った乾燥対策を行うよう心がけましょう。

(画像は写真ACより)

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高野勤一
高野勤一